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時々。
3分の1の書く、短いお話。突如思い付いた言葉。ネタ帳とも言う。みんな、そのうち、ブログで本格的に連載とか出来たら嬉しいな。まぁ、遠い話だけどね。
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 本は僕を憂鬱へ誘ってくれる。沢山の背表紙達がコチラを見ている。僕の肩を引っ張る腕。腕。腕。

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 「危険因子は早めに消さなくてはいけないと思ってね。」

 剣を片手に取り囲む兵士達。あぁ、銃がないのはここが禁止していたからなと冷静に考える。辺りを見渡す、妹とあの大馬鹿者の顔を見て妙に愉快になって笑った。私が口元に笑みを浮かべると兵士達は動くのを止めた。正しくは動けなくなった。

 「君のマスターがいないのが、残念だけどさ。」
 「ここは永世中立の場では?」
 「アッハ!テロリストから、そんな言葉が出るなんて思わなかったよ。リン、なんでテロリストなんかについちゃったの?君は優秀すぎるくらいの占い師だ。もし、」
 「答えはノーです。貴女ならそんな質問しなくてもお分かりでしょう?それとも、力が落ちましたか?」

 そろそろ兵士達も動ける様になる。そうなる前に。
 鞄にしまっておいたナイフを手に取ろうと、鞄に手を入れた。あと数秒で兵士が動き出す。その数秒で私はあの教祖の目の前に行き、その喉にこのナイフを突きたてる。脳内で記憶の様に浮かぶ映像。行動に写そうと構えた瞬間だった。

 「リン、遅れて悪かった!」

 辺りは騒然とする。教祖と私、そして以外の者は辺りを見渡す。三人だけが、空を見上げた。空中バイクに乗ったルシフェルが意気揚々と降りてくる。この馬鹿者!と叫びそうになるのを抑える。

 「来ていきなりだけど、帰るぞ、リン。」

 手を伸ばしても届かないような位置に停まったルシフェルが手を此方に伸ばして言った。「届くか、大馬鹿者。」と言ってやりたいが、そんな余裕はない。ルシフェルをここから無事に逃がさなくてはならない。

 「・・・リン、帰るぞ。」
 「イエス、マイロード。」

 私が手を伸ばすタイミングが分かっていたかの様にルシフェルはバイクを下ろし、私の手を掴み引き上げる。同時にバイクに足を掛けて私が座るとバイクを急上昇させた。
 教祖は安心したかの様に笑っていた。「己の占いを過信するな。」耳にたこが出来るくらい聞かされた言葉を言われた気がした。

簡単な話だ。生死の合間をさ迷って、また私の処に戻ってくれば良し。
誰にでも一度は経験した事をやれと言っているだけの話だ。